夢に向かって



三月末で退職したお母さんは、今満開のハナミズキの花を見て、おだやかで優しい気持ちでいる自分に気づかされています。あなたが不登校となった十二年前、突然新聞配達をしたいと言いだしましたね。朝弱いあなたは、起こされ、やっとの思いで新聞店へ。雨の日は私の車で一緒にということもたびたびでした。一緒に付いていられたから分かったことも。雨の日には、新聞をたたみナイロンに入れ、丁寧にシャッターの下から新聞を届ける姿に、涙があふれました。雪が降り自転車が動かなくなりSOS。お父さんが助けに行ってくれました。

不登校となっていろいろなことがありましたが、家族が協力、力を合わせたことのひとつでした。「ご苦労さま、ありがとね!」の言葉がうれしいと話し、どんなにかこの言葉であなたは痛んだ心をいやされたことでしょう。

やりたいことをやらせてあげたい。今静かに、親子共に不登校時代の、切なくて苦しかったあのころを思い出しています。その後、あなたは高校を選び、三年間無遅刻無欠席で卒業し、今は東京で夢に向かって邁進中。あなたの人生で新聞配達は、大きなステップとなりました。夢の実現を喜多方で祈ります。



福島県喜多方市   三宅美枝子(57)





(社)日本新聞協会

ふれあいの詩

第13回 新聞配達に関するはがきエッセーコンテスト

入賞作品集より

新聞販売大全集

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